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酒肴・嗜好・趣向

 
 

☆お茶とチーズ ベストマリッジ

 フレンチ・レストランでは食事の後、デザートの前にチーズがワゴンでサービスされ、自分でチョイスできる。好きなチーズをカットしてもらうわけだ。75%の人が赤ワインを飲むというフランスでは、メインの料理で開けたワインを、少しだけ残しておき、それでチーズを味わう。
 世界的に有名なチーズの権威ピエール・アンドゥルーエは、例外はあるがチーズは赤ワインで食するもの…と言っている。当然そこには相性のよい取り合わせがある。例として、イギリスのスティルトンとポルトガルの甘口のポルト、フランスのロックホール・青カビチーズと甘口のソーテルヌなど、ミスマッチのような感じはするが意外とよく合うのだ。
 では、ウイスキーやコニャックなどのハードリカーではどうだろうか。これらの酒には、圧縮された熟成期間の長い硬いチーズが合う。イタリアのグラナ、パルミジャーノ、レッジャーノなどを薄く切って食する。特にコニャックなどには、オランダのゴーダルコンテ、ボーフォール、スモークチーズなどが良いだろう。
 なお、チーズに合う飲み物は、酒だけではありません。ティー(お茶)にも合います。渋めの緑茶には、硬いチーズがよく合います。タンニンの多いお茶を飲むと口の中がリフレッシュされ、チーズのおいしさが増幅されます。またブラックコーヒーなら、クリーミーでクリームの多い白カビ系のチーズが実によく合う。紅茶は繊細な香りを楽しむものだけに、合わせるのは難しいが、ミルクの香りのするチーズなどはよく合いそうです。
紅茶にはフロマージュブラン
 フランスでは一般的に飲まれ食されている。朝食やオヤツ時のシュガー入り紅茶には、フレッシュチーズなどのやさいし味わいの組み合わせがオススメ。フランスのマダム達の中では、日常よく飲まれているようです。
エスプレッソにゴルゴンゾーラ
 香り高く濃いコーヒーには、チーズが負けないように強いチーズと合わせる。イタリアの格調高いブルーチーズなどは、シュガーを入れたエスプレッソの甘さや濃い味わいが、チーズの塩味をマイルドにしてくれる。
カプチーノとグラナ
 イタリアのハードタイプのグラナ、シュガーなしのカプチーノなどはチーズと相性抜群。長期熟成の硬質チーズの塩味を、カプチーノがまろやかに感じさせるわけだ。
アメリカンコーヒーとエメンタール
 マイルドでくせのないハードタイプのチーズがよく合う。アメリカ人は硬めのチーズを好み、ゴーダなどアメリカ生れのプロセスチーズなども好まれている。
ハーブティーとブルサンアイク
 ガーリック入りのクリーミーなチーズがよく合う。また、ハーブをまぶしたコルシカ産のブルードマキなどは、クリーム分が多くてもハーブの力で後口がすっきりさわやか。柔らかなチーズはクラッカーや、メルバトーストなどといっしょに。
煎茶とコンテ
 渋みのある煎茶と、くせのないコンテは絶妙な相性。甘いものが苦手な人などや、カルシウムを沢山取りたい人におすすめで、最高のお茶受けとなる。なおオッソーイラティーにもよく合う。
ウーロン茶とミモレット
 熟成期間の長い18ヶ月のミモレットなどを薄く削り、口にふくんでウーロン茶で舌を洗うように少しづつ食べると、まろやかで意外とおいしい。