もとは薬用酒として生まれたリキュール
多彩な色や風味がカクテルにアクセントを加える
蒸留酒に果実やハーブ、花、香辛料などを入れ、甘味や色を加えた混成酒がリキュール。カクテルのベースとしてはもちろん、菓子の風味づけにも使われる。起源は諸説あるが、錬金術師)が蒸留酒アクアビタエ(“生命の水”の意)に香草や薬草を入れてつくったのがはじまりといわれている。
このように、もともとは薬用酒であった。現在では、材料や製法の違いによって多様な香味を持ったリキュールが数多くつくられており、その種類は「香草・薬草系」「果実系」「ナッツ・種子系」などに大別される。
香草・薬草系リキュールには、アニス・シードやコリアンダーなどを使った甘口リキュールの「アニゼット」や、グレープ・スピリッツなどにビター・オレンジ・ピールやリンドウの根などを加え、ビター風味に仕上げた「カンパリ」などがある。
果実系リキュールの代表格には、蒸留酒にビター・オレンジの皮などで風味づけをした「キュラソー」がある。無色のタイプがホワイト・キュラソーで、ブルー・キュラソーやグリーン・キュラソーなどはそれに色づけをしたもの。
ナッツ・種子系リキュールには、焙煎したカカオ豆の香味成分を抽出してつくった「カカオ・リキュール」や、アンズの種子(核)を使った「アマレット」などがある。
その他、クリームを使ったクリーム、リキュールや卵を使ったリキュール(アドヴォガート)もあり、その種類は多彩。 |